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いわき海洋調べ隊「うみラボ」活動のきろく

いわき市に誕生した、有志による団体「うみラボ」。けんきゅう員が日々の活動やイベントのお知らせを綴っていきます。

うみラボ第10回福島第一原発沖調査レポ

みなさんこんにちは。うみラボけんきゅう員の小松理虔です。

去る7月4日土曜日、10回目となる原発沖海洋調査を行って参りました。その模様をレポート致します。えーとですね、今回は「採取」のみでございまして、放射性物質の計測は、来たる7月19日のアクアマリンふくしま「調べラボ」にて行います。

ですんで、今回のレポートは完全に「釣りレポ」となっております(爆)。今回採取した魚たちの放射性物質の状況について知りたい方は、調べラボのある19日以降までお待ちくださいませ。釣りレポも大事なんです。すんません。

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さて今回の調査ですが、天候が非常に悪く、開催が危ぶまれました。実は6月の第3土曜日に調査する予定だったんですが、波が高くてこの日に延期されてたんです。今回も出港できないとなると、サンプルが集まりませんのでさすがに大ピンチ。なんとか開催したいなあと思ってたんですが、、、、

もうですね、視界超悪いわけです。

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しかぁし、波も比較的穏やかですし、雨も降らなそうだということで、船のキャプテンと協議をし、出港することに。いやあ、しかしそれにしても霧が深くて前が見えません。普段は広野火力と第二原発前なんかで説明をするのですが、途中はもう霧で陸地なんて見えないので、それも飛ばして一路イチエフへ。

船を出して1時間ちょいで、到着。

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これ福島第一原子力発電所の1.5km沖なんですが、わかりますかね。建屋が4つ並んでいるんですが、うっすらと見えるのがわかるでしょうか。これがiPhoneの限界。次はちゃんとしたカメラ持っていきます。

さて、ここで海底土を採取すると、早速サンプル魚の採取へと移ります。いいですか皆さん、サンプル魚の採取ですからね、釣りじゃないです。サンプル魚の採取ですよ!!

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ここで魚が釣れないと、放射性物質の検査もできませんから、なんとしても釣らねえどなんね。でも毎回素人ばっかじゃ釣れめえよ、ということで、キャプテンが声をかけてくれた数人の釣りの名人たちに、毎回乗船頂いております。名人、必ず結果を残して下さいます。はい。

さあで、我々も釣っぺや! というときに、なぜか海上保安庁が来訪。

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ついにうみラボも逮捕されるのかと覚悟を決めて荷物をまとめていたら、なんかアナウンスしてる。「これが聞こえたら船長は手を振って下さい」みたいなことを言っていて、それにあわせて船長が手を振っているんですね。

これでうみラボも終わりだ。南無三・・・。

と目をつぶって念仏を唱えていたら、あらら、海上保安庁が去っていきました。

ああ、仏はいた!


念のため、毎回キャプテンのほうから海上保安庁には連絡してくれているらしいのですが、東電の敷地とされる「1.5km圏内」には入っておりませんし、れっきとした調査ですので、海上保安庁にトヤカクいわれる筋合いはないわけです。ただ、この日は霧があまりにも濃いので、保安庁の皆さんも状況を確認しにいらしたようです。パトロール大変ご苦労様です!


さて調査。

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うみラボけんきゅう員の八木も、この日は青モノに狙いを絞った様子。釣り糸の動きを慎重に感じ取ります。会話はありません。

すると、この日の第一号は、千葉県流山から参加くださった農家の笠原さん。ビッグアイナメを見事にゲットし、魚も釣れる農家ぶりを遺憾なく発揮されました。

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ちなみにこちらの笠原さん、ご自身のフェイスブックで当日のことをレポートされておりましたので、リンクを貼っておきます。県外から参加された方がどのように調査を体験されたのか、大変貴重な声です。笠原さんありがとうございました。

その後はそこそこ順調に連れました。下の4枚の写真、上から順にニベ、フグ、メバル、ヒラメとなっておりますが、計測サンプルにはこれだけあれば大丈夫でしょう。これだけの悪天候ながらそこそこまとめてくるあたり、我々うみラボも組織力がついてきたのかも、グフフ。

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さて、この日最大の収穫と言えば、ちょっと写真見えにくいのですが、こちら。一見すると光り物でそこそこ大きい魚なので「サバかな?」っと思うのですが、顔がサバじゃない。

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アジィィィィィィィィ!!!

なんと全長45cmを超える巨大アジでした! こんなアジ見たこともありません。いやほんと釣れた時のフォルムは「サバじゃん!」と普通に勘違いしてしまいました。アジってこんなにデカくなるんですね。調べてみると、マアジは成魚になると50cmにも達するのだとか。おいしいのは30cm前後のものとされるようですが、いやあこんなデカいアジ、食ってみたいですなあじゅるり。

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さてさて、この日の釣果ですが、こんな感じ。

前回よりも少なめでした。しかし、メバルアイナメ、ヒラメなどの沿岸性の根魚も釣っておりますので、これは調査には充分です。これらの魚は、7月19日に水族館アクアマリンふくしまで開催される「調べラボ」で測りますよ!


この日、わざわざ千葉県柏からお越し頂いたうみラボアドバイザー、筑波大学の五十嵐せんせいですが、釣れたと思ったら「根がかり」だったり散々だったご様子。

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釣れないと疲れる・・・・今日は心も体も疲れた・・・・。みたいなことをブツクサ言いながら柏への帰路につかれておりました。自然相手ですから仕方ありません。


いつも思いますが、やはり釣りは楽しい。原発沖の「調査」ですけけれども、大海原の前に身を置き、波や風を感じながら、あるいは自然を体感しながら、釣り糸を垂れる。ある種の「静と動の移り変わり」は、やはり釣りならではのものです。福島の海には、やはりこういう釣り客の賑わいが似合いますね。改めて思いました。

そしてやはり、メバルやヒラメといった根魚の多くが、未だに試験操業の対象になっておらず、流通もしておりません。この事実に対する怒りは、改めて船上で感じました。本来はこれらの魚をぼくたちが食えたはずなんですね。ぼくたちの食文化が、事故によって大きく傷つけられた。この実感をさらに強くする調査となりました。

その意味で、汚染水の問題はもやは「漁業者」だけの問題ではない。ぼくたちの本来持っていた豊かな食資源や文化が傷つけられているわけですから、この問題は「ぼくたち自身」の問題でもあるのです。だからうみラボは、これからも船を出し、調査していきたいと思います。

次回第11回うみラボ福島第一原発沖海洋調査は7月18日土曜日。ツイッターフェイスブックなどで参加者を募集しておりますので、どうぞ興味のある方は、参加表明して下さいませ。

ではまた次回。